■日本映画
◆「勝利者たち
※200年の歴史を誇る造り酒屋の社長・国友大八郎(三國連太郎)は経営を息子に委ねて最高の酒造りのための幻の米を見つけたが、既に会社は倒産寸前だった。大八郎は10億円の融資を大富豪の一ノ谷天雲(丹波哲郎)に頼むが、彼は融資を承諾する代わりに、ゲートボールのチームを組織し、日本グランプリに優勝することを条件に出す。かつて天雲は自分のチームが国際的ファッションデザイナーの黒河時久(財津一郎)率いるブラックパンサーズに完敗したことが、生涯のしこりとなっていたのだ。大八郎はチーム編成のため、天雲が目をつけていた6人のメンバーのスカウトに出かけるが、釣竿職の池谷(宍戸錠)、指織物の神尾(ハナ肇)、鍛治職の掘田(佐藤允)、凧職の佐倉(大滝秀治)、葺職の草壁(長門勇)、そして紬職の未亡人・暁子(司葉子)たちは昔カタギで依頼に応じてくれない。ところがある日、大八郎のもとに6人が勢揃いする。実は息子の嫁・景子(大原麗子)が天雲の入れ知恵である事を…。
◆「SUPER FOLK SONG〜ピアノが愛した女〜
※幅広いファンに愛されている矢野顕子が、一台のピアノだけによるアルバム「SUPER FOLK SONG」をレコーディングしていく緊迫感に満ちた模様を丹念に追い、「それだけでうれしい」と「中央線」の2曲を中心に、その創造の過程をフィルムに収めたドキュメンタリーで、他に「塀の上で」「横顔」「夏が終わる」「SUPER FOLK SONG」「PRAYER」を収録している。監督は、矢野のニューヨークでの生活とコンサートの様子を紹介したNHKの番組「音楽達人倶楽部 矢野顕子 1991」を制作した坂西伊作が担当した。
> YouTubeの矢野顕子 SUPER FOLK SONG
◆「地獄の警備員
※回路』(2001)でホラー映画では異例のカンヌ映画祭国際批評家連盟賞を受賞した黒沢清監督の原点とも言うべき本格ホラー・ムービー。
総合商社・曙商事に2人の新人が入社した。絵画取引のために新設された12課に元学芸員の成島秋子(久野真紀子)が、そして警備員として驚くほど巨体の富士丸(松重豊)が着任した。元力士の富士丸は、かつて兄弟子とその愛人を殺害しながら精神鑑定で無罪となった男だった。絵画に精通しているのは秋子だけという12課で、入社早々秋子は仕事に追われる。そのころ警備室では、古参の警備員・間宮(田辺博之)が控室のロッカーの中に無残に折り畳まれた同僚・白井(内藤剛志)の死体を発見するが、それは富士丸の仕業だった。間宮は富士丸の狂行におののきながら精神的に支配されていく。さらに富士丸はビルの地下に住みつき、秋子が落としたイヤリングを耳につけビル内を闊歩し始める。それを知った秋子は、人事部長の兵藤(長谷川初範)に相談するが、そうしているうちにも富士丸の狂気はエスカレートしていく。
◆「七人のおたく
※主演のウッチャンナンチャンが日本アカデミー賞の新人俳優賞と話題賞(俳優)を受賞した作品。
ミリタリーおたく・星(南原清隆)の誘いに乗って集まった、格闘技おたく・近藤(内村光良)、パソコンおたく・田川(江口洋介)、無線おたく・令子(浅野麻衣子)、アイドル&改造車おたく・国城(武田真治)らは、田川の連れてきた美女・りさ(山口智子)を加えた6人で井加江島へ向かった。星の計画は、令子が盗聴した電話の会話をもとに、田川がパソコンの合成音で作ったニセの電話で島の網元・高松(中尾彬)家の家人をおびき出し、その間に近藤と星が赤ん坊・喜一を奪うというものだった。だが、国城が逃走用の船の改造に失敗して計画は頓挫する。そこに高松の元妻のティナが現れ…。
> YouTubeの七人のおたく〜 cult seven 〜[1/10]
◆「青春デンデケデケデケ
※直木賞を受賞した芦原すなおの小説「青春デンデケデケデケ
1965年の春休み。香川県観音寺市で、高校入学を目前に控えた藤原竹良(林泰文)は、昼寝の最中にラジオから流れてきたベンチャーズの曲「パイプライン」のデンデケデケデケ〜という音に衝撃を受け、高校に入ったらロックバンドを結成しようと心に誓う。そうして浄泉寺の住職の息子・富士男(大森嘉之:ベース)、ギターの得意な清一(浅野忠信:リードギター)、ブラスバンド部の巧(永掘剛敏:ドラム)、そして竹良(サイドギター兼ボーカル)と4人のメンバーが揃った。夏休みにそれぞれアルバイトでお金を稼ぎ、念願の楽器を購入してバンド名も「ロッキング・ホースメン」と決定、こうして本物の電気ギターの音が初めて町にこだました。
> YouTubeの青春デンデケデケデケ 予告編
◆「地球交響曲第一番
※出演者が「地球の中の私、私の中の地球」というテーマで語るインタビューを美しい景色と共に映画に納めたドキュメンタリー映画で、この後第六番まで制作された。
出演者は、臨死体験などについて語るラインホルト・メスナー(登山家、イタリア)、メスの象エレナとの再会シーンを中心に象の社会から人間社会へのメッセージを伝えるダフニー・シェルドリック(動物保護活動家、ケニア)、トマトの成長を通して科学の常識では計り知れない奇跡を見せる野澤重雄(植物学者、日本)、アイルランドの自然とケルン遺跡を訪れるエンヤ(歌手、アイルランド)と鶴岡真弓(ケルト美術研究家、日本)、科学技術の最先端で理解した生命観を語るラッセル・シュワイカート(元宇宙飛行士、アメリカ)の6人。エンヤの曲が7曲挿入されている。
> YouTubeの地球交響曲第一番 予告
◆「釣りバカ日誌5
※浜チャンの二世鯉太郎が加わったシリーズ第5弾。
浜崎家の長男・鯉太郎も満1歳になってヨチヨチ歩きを始め、みち子さん(石田えり)は目を離すひまもない。浜チャン(西田敏行)も今では釣りよりも鯉太郎というほどで、スーサン(三國連太郎)も困惑気味だ。おまけに浜チャンの母親たき(乙羽信子)が上京して来て、しばらく滞在することになった。数日後、みち子さんはたきに鯉太郎を預け、同窓会に出かけたが、たきがぎっくり腰で動けなくなり、浜チャンが鯉太郎を背負って会社へ行くはめになる。だがふとした隙に鯉太郎がいなくなってしまい、会社内は上へ下への大騒ぎとなるが…。
> YouTubeの映画CM 釣りバカ日誌5
◆「天国の大罪
※人種の坩堝と化した近未来の東京を舞台にしたサスペンス映画で、「日本モスキート街」「家族」の2部構成。
第1章「モスキート街」遼子(吉永小百合)と田辺(松方弘樹)は東京地検特捜部の女性検事と上司で、10年以上も男女の関係を続けていた。遼子は田辺の子を身籠っていたが、妻子ある田辺は堕胎を求め、年齢的に今をのがすと一生子供は生めないと思っている遼子はそれを拒んでいた。同じ頃、外人街の「モスキート街」で検察のスパイが殺され中国人の黄(西田敏行)が逮捕された。田辺と遼子は黄のボス蔡(オマー・シャリフ)を見張るが、蔡は巧みに遼子に取り入る。
第2章「家族」遼子と蔡は同居していた。2歳になった孝彦は蔡になつき、蔡もまた孝彦を実の子のように可愛がったが、いつも頭にあるのは、非合法な仕事と幸福な家庭は決して両立しないということだった。蔡は国際的な合法企業の裏で、麻薬密輸組識の幹部だった。田辺による組識包囲網は動き始め、最後の大仕事の最中、蔡以下組識の全員が逮捕される。これは遼子が、シンジケートの内情を提供すれば蔡を不起訴にするという約束を田辺から取りつけた結果だったが…。
◆「遠き落日
※渡辺淳一の小説「遠き落日
磐梯山と猪苗代湖に挟まれた貧しい農村に、野口英世(本名:清作)は生まれた。母親シカ(三田佳子)は幼児2人をかかえて、酒飲みで怠惰な夫に代わって過酷な農作業を一身に引き受け、一家の生計を支えていた。そんなある日、シカは自分の不注意から清作の左手に大火傷をさせてしまい、その負い目に耐えながら生きていくことになる。やがてシカは、清作が貧しさや左手の不自由さにいじけないようにと小学校へあげることにした。清作は学校でいじめられるが、それでもシカの必死の姿を励みに勉強にいそしむ。
> YouTubeの徹子の部屋 三上博史 # 3
◆「トーキング・ヘッド
※押井守が「機動警察パトレイバー2 the Movie
超大作アニメ「トーキング・ヘッド」は、納期を1か月後に控え、製作快調と宣伝されていたが、現場では監督が突然失踪し、シナリオの第1稿すら存在していなかった。作品を完成させるため裏演出家(千葉繁)がスタジオに派遣された。彼は、どんな監督のどのような演出スタイルも、細部まで完璧に再現し、劣悪なスケジュールでも納期までに必ず完成させる渡り演出家のプロであった。だが脚本、作画、色指定と作業が進行するたびに、スタッフがひとり、また、ひとりと謎の死を遂げて行く。映画の完成をはばむ者は誰なのか?その目的は?裏演出家は演出助手の多美子(石村とも子)と共に謎の解明に乗り出し、ついに犯人の正体をつきとめるのだが…。
◆「トパーズ/TOKYO DECADENCE
※村上龍のベストセラー小説「トパーズ
高級SMクラブに勤めるコールガールのアイ(二階堂ミホ)は、占い師(草間彌生)から「桃色の指輪があなたを幸福にする」と言われる。数日後、アイは宝石店で見つけたトパーズの光に魅せられる。一方快楽の極限に迫る客達。そんな時出会った高級娼婦サキ(天野小夜子)は、アイにやさしかった。麻薬に浸りながらもサキは自分の追い求める思想をアイに託すかのようだった。そして、今はもう遠い存在の恋人に会いにいく決心をするアイは、サキにもらった勇気の出る薬を飲む。やがて住宅街の静かな公園にたどりつく彼女に様々な幻想がめぐる。
> YouTubeのTokyo Decadence Trailer
◆「寝盗られ宗介
※つかこうへいの同名舞台劇を若松孝二監督で映画化したコメディ。
富士山をのぞむのどかな町。北村宗介一座の座長・宗介(原田芳雄)は、謙二郎(岡本信人)と駆け落ちした一座の看板スターで女房のレイ子(藤谷美和子)を待っていた。レイ子の父親の留造(山谷初男)や音痴の歌手ジミー(筧利夫)らを前に、自ら駆け落ちを画策した宗介は「帰って来る!」と言い張る。客は既に待ちくたびれ、やむなく幕をあけるが、イカサマ歌謡ショーに客は騒ぎだす。高校生のあゆみ(久我陽子)が代役として間をつないでいるうちにレイ子が帰って来た。そしてレイ子が舞台に立つや客は彼女に見とれ、ため息と涙の大合唱となった。宗介は謙二郎に田舎へ帰って運送屋をやるようトラックを買ってやる。そして宗介はレイ子をやさしく受け入れることで勝ったと感じ、レイ子への愛を昂揚させているのだった。だが、今度はジミーとレイ子が駆け落ちすることに…。
◆「復活の朝
※癌告知や終末医療を描いた江川晴の小説「外科東病棟
城華大学付属病院外科東病棟では、清原婦長(大竹しのぶ)以下10数名の看護婦が昼夜に渡って過重な勤務をこなしていた。清原は、初めて担当した19歳の少年が脳腫瘍で死亡して号泣する新人看護婦・高樹(和久井映見)を励ましたり、恋人とうまくいかず、睡眠薬を常用してイライラを患者の家族にぶつけているヴェテランの新川(藤真利子)に忠告したりするが、やがて新川は退職してしまう。だが、そんなことに気落ちする暇もなく連日重症患者が入院してくる。加東(高橋長英 )もそのひとりだが、告知主義者の胸部外科の第一人者、植村教授(渡瀬恒彦)は清原の反対にもかかわらず加東にガンを告知する。手術でガンは縮小するが、告知のショックで体力のもたなくなった加東は死んでしまう。そんな植村が肺ガンの中でも最も悪性の細胞ガンになる。初めて患者の不安と恐怖を身をもって知った彼は、ホスピス転院を決意するのだった。


