中年映画館 > 1990年代 > 1994年の日本映画 3

1990年代

1994年の日本映画 3

1994年の日本映画 3

★「四十七人の刺客」 監督:市川崑
※大石内蔵助と吉良・上杉側の司令塔、色部又四郎との謀略合戦を、池上金男、竹山洋、市川崑の脚本、五十畑幸勇の撮影、谷川賢作の音楽、村木与四郎の美術で描いた忠臣蔵映画。
赤穂藩筆頭家老・大石内蔵助(高倉健)と上杉藩江戸家老・色部又四郎(中井貴一)の戦いは、元禄14年3月14日江戸城柳の間にて赤穂城主浅野内匠頭(橋爪淳)が勅使饗応役・吉良上野介(西村晃)に対し刃傷に及んだ事件から始まった。内匠頭は即刻切腹、赤穂藩は取り潰し、吉良はお咎めなしという、当時の喧嘩両成敗を無視した一方的な裁断は、家名と権勢を守ろうとする色部と時の宰相柳沢吉保(石坂浩二)の策略だった。赤穂藩は篭城か開城かで揺れるが、大石は吉良を討ってその家を潰し、上杉、柳沢の面目を潰す志を抱き、早速反撃を開始した。事件発生後直ぐに塩相場を操作し膨大な討ち入り資金を作った大石は、その資金を使って江戸市中に吉良賄賂説を流して反吉良感情を煽り、赤穂浪士討ち入りの噂を流して吉良邸付近の大名を震え上がらせ、吉良邸を江戸城御府内から外に移転させるなどの情報戦を駆使した。一方、色部も吉良を隠居させ、仕官斡旋を武器に赤穂浪人の切り崩しを図り、迷路や落とし穴などを備えた吉良屋敷を建てさせるなど反撃を開始する。

★「女帝」 監督:すずきじゅんいち
※清水一行の小説「女帝―小説・尾上縫」を基に、バブル最盛期に株で大儲けした料亭の女将を、すずきじゅんいちの脚本、田中一成の撮影、寺田十三夫の音楽で描いたドラマ。
料亭・尾花の女将・恵(真行寺君枝)は仕手集団の中心人物・高橋(高橋悦史)に気に入られ、一介の仲居から現在の地位を築き上げた奥ゆかしいがやり手の女性だった。1989年、時代はまさにバブル前夜。税金問題で苦労していた恵は、丸勧証券会社の星野(椎名桔平)と出会う。星野は大金を自由に動かせる恵のような大口の顧客を欲していたのだ。恵は星野の指導の下、銀行に借金しては次々に株を買いまくり、莫大な利益を上げていった。まるでゲームのように行われる株売買。そんな恵の様子を見て、今は没落して若い妻と暮らしている高橋は複雑な思いに駆られるのであった。しかし、高橋の心配をよそにすっかり波に乗った恵は、丸勧証券以外の証券会社との取引も始める。料亭の奥に各会社の出張所を入れるほどの勢いを誇っていたが、星野が会社を突然やめて渡米してしまい…。

★「集団左遷」 監督:梶間俊一
※雇用調整用の部署に入れられた男たちの壮絶な闘いを描いた江波戸哲夫の小説「集団左遷」を、野沢尚の脚本、鈴木達夫の撮影、小玉和文の音楽で映画化した人間ドラマ。
未曾有の不況にあえぐ不動産業界にあって、太陽不動産も、好景気時に抱えた大量の人員によって経営は圧迫されていた。人事担当副社長の横山(津川雅彦)は、人員計画の失敗を解消すべく、不要人員の解雇を画策する。50人のダメ社員を集めて、「首都圏特販部」という新規事業部をつくり、かねてより自分にタテつく篠田洋(中村敦夫)を部長に据え、達成不可能な販売目標をを押しつける。そしてバブル期には活躍したがトラブルを抱え、総務部へ左遷されていた滝川(柴田恭兵)、娘の結婚を控え退職間近の花沢(小坂一也)、妻の癌を機に家庭人間となった柳町(河原崎建三)らが送り込まれた。その中でかつて横山の愛人だった今村春子(高島礼子)だけが自ら進んでやって来ていた。よこしまな策謀を打ち破るべく、篠田と部下たちは懸命の闘いを繰り広げるが…。

★「シュート!」 監督:大森一樹
※大島司の人気漫画「シュート!」を、橋本以蔵の脚本、高間賢治の撮影、土方隆行の音楽で映画化した青春サッカーもの。
掛西中サッカー部時代に県大会ベスト4まで進んだ実績のあるトシこと田仲俊彦(中居正広)は、憧れの天才サッカー選手・久保俊晴(木村拓哉)を慕って掛川高へ進学した。彼はひょんなことからサッカー部のマネージャーになった遠藤一美(水野美紀)の計画で、インターハイのレギュラーの座と自分の退部を賭けて副主将・神谷(草なぎ剛)ら上級生との試合を行う羽目になる。上級生に敵うはずはないと思われたが、後半になって中学時代にトシとゴールデントリオを組んだフォワードの平松和広(香取慎吾)とキーパーの白石健二(森且行)が参加して挽回していく。結局1点差で負けるが、本気になって戦った1年と2年には通じ合う何かが生まれた。体調不調を理由に部を休んでいた主将の久保も戻って来て掛川高サッカー部は全国大会に向けて猛特訓を開始する。そしてトシたちトリオは1年ながらレギュラーに選ばれるが…。

★「新・極道の妻たち 惚れたら地獄」 監督:降旗康男
※対立する巨大組織にに狙われながら自分の組と組員たちを守る極道の妻の戦いを描いた家田荘子の原作を、松田寛夫の脚本、木村大作の撮影、服部克久の音楽で映画化したやくざ映画。
大阪・ミナミの御蔵組の姐・村木芙由(岩下志麻)は、病床の夫である組長に代わり組を取りまとめ、組員からもその妻たちからも慕われていた。彼女は、土地再開発に便乗し、その利権で御蔵組を他組織の脅威にも揺るがない盤石なものにしようとしていたが、その利権をめぐってキタに拠点を持つ巨大組織・侠和会が牽制してきた。そして、別荘で夫の村木(高島忠夫)と過ごした翌日、車での帰途ヘリコプターからの銃撃され、村木は死に、芙由も重傷を負って病院に運び込まれる。さらに組の森安(赤坂晃)が、侠和会系のチンピラを殺害する事件が起こった。侠和会にとっては御蔵潰しの格好の口実となり、御蔵組でもこの戦争を受けて立とうとする。だが、芙由は今抗争を起こしたら組が潰されるだけだと病院を抜け出し、幹部の新谷(山下真司)の妻・斎子(斉藤慶子)を連れて侠和会に出向き、和解を申し立てる。だが侠和会は密かに病院に刺客を送って…。

★「新宿欲望探偵」 監督:藤得悦
※南里征典の小説「新宿欲望探偵」を、平野裕の脚本、町野誠の撮影、池頼広の音楽で映画化したサスペンス。
元刑事の草薙(寺尾聰)も、今では新宿の町内会事務所に籍を置き、恐喝まがいの仕事をしたりオカマバーで飲んだくれる毎日だった。そんな彼の面倒を何かと見てくれていた元上司の岩田(高品格)の死体がラブホテルで発見された。覚醒剤による心臓発作が死因だが、疑問を感じた草薙は広田刑事(本田博太郎)の牽制も聞かず調査を開始した。彼は岩田が最後に会っていたという右手の甲に蝶の入れ墨を持つホステスを追ううち、台湾マフィアのボス・李を殺しその座を奪った王(大沢たかお)に近づく。岩田は覚醒剤に手を出し李の情婦となってしまった自分の娘・美咲(中沢早希)を助けようとし、逆に殺されてしまったのだった。草薙の相棒となったショウ(軌保博光)や、王と通じていた広田も殺されるが…。

★「ストリートファイターII」 監督:杉井ギサブロー
※世界征服を企む犯罪組織と戦うストリートファイターたちを、今井賢一と杉井ギサブローの脚本、大島康弘、前田実、江口摩吏介の作画監督、枝光弘明の撮影、小室哲哉と鳥山雄司の音楽で描いた長編アニメ。
麻薬や武器の密輸など世界で起こっている犯罪の裏で暗躍する犯罪シンジケート・シャドルーの総帥ベガ(日下武史)は、世界各地の格闘家たちを捕らえてはサイコパワーによって洗脳し、人間殺人兵器に仕立てていた。その野望に立ち向かうインターポールの捜査官で女性格闘家・春麗(藤谷美紀)とアメリカ空軍のガイル(津嘉山正種)は、諸国を放浪する最強の格闘家・リュウ(清水宏次朗)と、彼と同門で様々なタイトルを手にしているケン(羽賀研二)にもベガの魔の手が伸びていることを察知する。だが、春麗はベガが送ったバルログに襲われ、何とか倒すものの瀕死の重傷を負い、またガイルの到着より一足早くまずベガはケンを捕らえ洗脳してしまう。そしてタイの山奥で修行を積むリュウを訪ねようとするガイルを尾行し、ベガと殺人兵器となったケンがやって来た。洗脳されたケンとの闘いに苦戦するリュウだったが、一旦倒れたケンは意識を取り戻し…。
> YouTubeのStreet Fighter II The Animated Movie

★「SLAM DUNK THE MOVIE」 監督:西沢信孝
※バスケットボールブームを巻き起こした井上雄彦原作を、菅良幸の脚本、BMFの音楽、坂本信人の美術、佐藤正樹のキャラクターデザイン・作画監督で描いたスポ根アニメの劇場版。
お調子者の不良少年だが、背の高さと身体能力からバスケットボール部の主将の妹、赤木晴子にバスケット部への入部を薦められた桜木花道は、彼女目当てに入部するが、練習・試合を通じて徐々にバスケットの面白さに目覚めていき、天才的なプレイヤーへと成長し、湘北バスケ部と共に活躍する。
> YouTubeのSlam Dunk Movie 1 part 1/3

★「ゼイラム2」 監督:雨宮慶太
※宇宙を舞台に活躍する女賞金稼ぎと制御不能となったロボットとの戦いを、雨宮慶太と松本肇の脚本、木所寛の撮影、太田浩一の音楽で描いたシリーズ第2弾。
骨董品カラマイトを盗んだ盗賊カヌートから、それを奪い返すべくイリア(森山祐子)が、新しい相棒・フジクロ(SABU)と共に再び地球にやって来た。カラマイトを難無く取り戻したイリアは、次の作戦の支援者と会うポイントへ赴いた。ところで3年前、イリアと共にゼイラム(吉田瑞穂)と戦った神谷(螢雪次朗)と結婚を控えた鉄平(井田州彦)は、相変わらずの生活を送っていた。しかし、偶然イリアを見つけた鉄平は、彼女のアジトであったビルへ行き、フジクロに捕まってしまう。強引なフジクロの言いなりの鉄平、車を駆ってイリアの赴いたポイントへフジクロを乗せて行く羽目に。だが、そこには復讐に燃えたカヌートが、味方を連れてイリアを包囲していた。イリヤは大勢の敵を相手に戦うが、そこへ次の作戦の支援者であるロボットが現れた。しかし、そのロボットはイリアの制止も無視して、カヌート一味を惨殺してしまう。もはや、制御不能となったロボットは暴走を始め…。
> YouTubeのZEIRAM 2 OP

★「全身小説家」 監督:原一男
※作家・井上光晴の虚構と現実を癌により死に至るまでの5年間を、小林佐智子の制作、原一男と大津幸四郎の撮影、関口孝の音楽、木村威夫と竹内公一の美術で描いたドキュメンタリー。
戦後派の作家・井上光晴と井上が開いた文学伝習所に集った生徒たちとの交流や、そして伝習所の女性たちが語るエピソード、文壇で数少ない交友を持った埴谷雄高、瀬戸内寂聴らの証言を通して、井上光晴の文学活動と、井上の生そのものを捉えていく。撮影準備直後、井上にS字結腸癌が発生し、いったん手術は成功するがやがて肝臓へ転移していく。カメラは彼がその癌と戦う姿も生々しく撮り続けるが、平成4年5月、遂に井上光晴は死を迎える。映画はさらに井上自身の発言や作品を通して語られた彼の履歴や原体験が詐称されていたということ、つまり、文学的な虚構であったという事実を、親族や関係者への取材を通してスリリングに明らかにしていく。フィクションの映像をドキュメンタリーの中に取り入れることによって、まさに〈虚構と現実〉を生きた文学者の全体像に迫ろうとした、渾身の作品となった。

★「忠臣蔵外伝 四谷怪談」 監督:深作欣二
※鶴屋南北原作の「東海道四谷怪談」を忠臣蔵の物語と融合させて、古田求と深作欣二の脚本、石原興の撮影、和田薫の音楽、西岡善信と丸井一利の美術で描いた時代劇。
主君の江戸城内での刃傷事件で藩は取り潰しとなり、浪人となった赤穂藩士には厳しい生活が待ち受けていた。召し抱えられたばかりの伊右衛門(佐藤浩市)も琵琶を奏で、仲間の勘平(火野正平)らと門付けに立ち生計を立てていた。そんな伊右衛門は彼を熱い視線で見守る湯女・お岩(高岡早紀)に出会い、一緒に暮らすようになる。その頃いつものように鬼子母神の境内で琵琶を奏でていた伊右衛門たちは、侍女を従えたお梅(荻野目慶子)一行に出合う。一行にからむ酔っ払いを叩きのめした伊右衛門を、お梅は恍惚の声を挙げ見つめる。その夜、お梅の祖父・伊藤喜兵衛(石橋蓮司)が大金を持って伊右衛門の家を訪ねてくるが、喜兵衛は吉良家の家臣であった。刃傷から1年、内蔵助はようやく討ち入りする腹を決め、江戸にいた安兵衛や伊右衛門たちにも招集の声がかかる。お岩は伊右衛門の子を身籠ったことを打ち明けるが…。

★「釣りバカ日誌スペシャル」 監督:森崎東
※やまさき十三(作)、北見けんいち(画)の漫画を、山田洋次と関根俊夫の脚本、東原三郎の撮影、重田重盛の美術、佐藤勝の音楽で映画化した人気シリーズ第7作。
鈴木建設社長・スーさんこと鈴木一之助(三國連太郎)のもとに友人・山内昭男(西村晃)が訪ねて来た。息子の健吾(加勢大周)が鈴木建設の佐々木課長(谷啓)の娘・志野(富田靖子)に一目惚れしたという。スーさんは佐々木課長を呼びつけ見合い話をまとめる。一方浜ちゃんこと浜崎伝助(西田敏行)は出張で、留守中にスーさんはみちこさん(石田えり)と世間話でもして帰ろうと彼の家に立ち寄るが、ビールに酔って寝入ってしまう。翌朝早くスーさんは帰宅するが、近所の田宮(田中邦衛)が目撃し、帰ってきた浜ちゃんに教えたので、不倫騒ぎとなりみちこさんは島根の実家に戻ってしまう。一方、志野が健吾との見合い話を断ってしまったことから、佐々木課長は社長室でスーさんに辞表を提出する。そこにボロボロの姿で浜ちゃんも乱入し辞表を提出するが…。
> YouTubeの映画CM 釣りバカ日誌スペシャル

<<1994年の日本映画 2 | 中年映画館トップへ | 1994年の日本映画 4>>

この記事へのコメント

  • hikaku
  • 2009年09月23日 15:35
  • サイト運営し始めた者なんですが、相互リンクしていただきたくて、コメントさせていただきました。
    http://hikaku-lin.com/link/register.html
    こちらより、相互リンクしていただけると嬉しいです。
    まだまだ、未熟なサイトですが、少しずつコンテンツを充実させていきたいと思ってます。
    突然、失礼しました。
    207Cajni
  • 村石太マン
  • 2010年08月10日 15:21
  • 昔 レンタルビデオの時代 集団左遷 見ました。面白かったなぁ 映画同好会 
  • SMAP歳時記
  • 2012年09月13日 16:05
  • スマステの草なぎ剛&香取慎吾と高倉健の件は私も書きました。草なぎ剛&香取慎吾、今後がたのしみですね。また、来ます。

コメントを書く

お名前
メールアドレス
URL
コメント
認証コード
[必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

トラックバック

この記事へのトラックバックURL

この記事へのトラックバック

人気ブログランキングへ

Powered by Seesaa
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。