■アカデミー賞
★作品賞:ミニヴァー夫人(ウイリアム・ワイラー)
※1939年の夏、ロンドン郊外の村に住むミニヴァー夫人(グリア・ガースン)とその夫クレム(ウォルター・ピジョン)には3人の子どもがいた。やがて長男ヴィン(リチャード・ネイ)が大学から帰省し、地元の娘キャロル(テレサ・ライト)と恋仲になるが、折りしも第2次世界大戦が勃発し…。
★監督賞:ウイリアム・ワイラー「ミニヴァー夫人」
※ウィリアム・ワイラー監督が戦時中、従軍する直前に手掛けたヒューマン集団劇。撮影賞を受賞したジョゼフ・ルッテンバーグのキャメラのモノクロ撮影が秀逸。
★主演男優賞:ジェームス・ギャグニー「ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディ」
※ブロードウェイ・ミュージカルの父といわれたジョージ・M・コーハンにの波乱万丈な人生を描いた伝記映画。
★主演女優賞:グリア・ガーソン「ミニヴァー夫人」
★助演男優賞:バン・ヘフリン「Jonny Eager」
★助演女優賞:テレサ・ライト「ミニヴァー夫人」
■ベネチア映画祭
★作品賞:Bengasi(アウグスト・ジェニーナ)
偉大なる王者(ベイト・ハーラン)
★監督賞:フランチェスコ・デ・ロベルティス「Alfa Tau 」
★主演男優賞:フォスコ・ジャケッティ「ピストルの一発」「Bengasi 」「われら生けるもの」
★主演女優賞:クリスティーナ・ゼーダーバウム「黄金の都市」「偉大なる王者」
★この年の主要な作品
◆カサブランカ 監督:マイケル・カーチス
※第2次大戦下、カサブランカには、戦乱を避けて渡米しようとする人々が集まっていた。米国人リック(ハンフリー・ボガート)は、自分が経営する店で、かつての恋人イルザ(イングリット・バーグマン)と再会する。熱い想いが心をよぎるが…。大戦裏話として書かれた戯曲を映画化。
◆打撃王 監督:サム・ウッド
※連続2130試合に出場し“鉄人”と呼ばれたルー・ゲーリッグ(ゲーリー・クーパー)の劇的な人生を描いた伝記映画。学生時代からスポーツ万能でヤンキースに入団したゲーリッグだったが、小児麻痺で引退を余儀なくされる。ベーブ・ルース他がゲスト出演。
◆結婚五年目 監督:プレストン・スタージェス
※避暑地を舞台に2組のカップル(クローデット・コルベールほか)が繰り広げる奇想天外な恋のバトル。
◆奥様は魔女 監督:ルネ・クレール
※先祖代々、魔女に祟られているウォーリー家の当主ウォレス(フレデリック・マーチ)は、新聞社長の娘と婚約の間柄にあった。結婚式当日、父の命令でウォレスに魔法をかけにきた魔女ジェニファー(ヴェロニカ・レイク)は、ほれ薬を飲まそうと彼に近づくが自分が飲む羽目になってしまい、たちまち彼に恋をしてしまう…。
◆キャット・ピープル 監督:ジャック・ターナー
※人間と結ばれると豹に変身し相手を喰い殺してしまうという、猫族の血を継ぐ女(シモーヌ・シモン)の愛と苦悩を描いたホラー映画。ポール・シュレイダー監督による新解釈でリメイクされた「キャット・ピープル」はナスターシャ・キンスキーが主演。