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1960年代

1967年の映画(DVD)

1967年
アカデミー賞
★作品賞:夜の大捜査線 監督:ノーマン・ジュイソン
※ミシシッピーの田舎町スパルタ。警官サム(ウォーレン・オーツ)は深夜のパトロール中、町の実業家コルバートが殺害されているのを発見した。連絡をうけた署長ビル・ギレスピー(ロッド・スタイガー)は早速行動を開始した。気負ったサムは駅で列車をまっていた黒人を容疑者として逮捕した。ところがその黒人はバージル・ティッブス(シドニー・ポワチエ)というフィラデルフィア警察殺人課の優秀な刑事で、休暇で帰っていたのだった。初めて殺人事件を扱うギレスピーはベテランのティッブスの協力を得たいと思うが、人種偏見の強い土地柄、どうしても頭をさげることができなかった。だが殺人犯として逮捕された不良少年が犯人ではないと断定したティッブスにギレスピーは助力を頼む。
アカデミー賞は作品、主演男優、脚色、音響、編集と5冠。
★監督賞:マイク・ニコルズ卒業
※「卒業」は若き日のダスティン・ホフマン主演の青春映画の名作。ベンジャミン(ダスティン・ホフマン)は優秀な成績で大学を卒業したが、将来に対する漠然とした不安で苛立っていた。両親が卒業祝いで開いたパーティーでロビンソン夫人(アン・バンクロフト)と出会う。数日後、ベンジャミンがデートを申し込み、2人は、しばしばホテルで会うようになった。だが、ロビンソンの娘エレーヌ(キャサリン・ロス)が学校休みで戻ってくる。両親の勧めで、初めはいやいやエレーヌとつき合ったベンジャミンだが、その可憐さ、清純さに次第に本気で愛するようになる。サイモン&ガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」など「卒業-オリジナル・サウンドトラック」も大ヒットした。
マイク・ニコルズ監督は、1931年11月6日ベルリン生まれ。シカゴ医大中退。俳優を経て舞台演出でさまざまな賞を受賞。映画監督デビューは、66年の「バージニア・ウルフなんかこわくない」。その後は「キャッチ22」、「イルカの日」、「ワーキング・ガール」、「バードケージ」、「心みだれて」など、娯楽作でありながら社会風刺をきかせた作品が多い。
★主演男優賞:ロッド・スタイガー「夜の大捜査線」
※ロッド・スタイガーは、1925年4月14日ニューヨーク州生まれ。第二次世界大戦では海軍に所属。除隊後、アクターズ・スタジオで演技を学ぶ。テレビ出演を経て1951年に映画デビュー。1954年、エリア・カザンの「波止場」で注目される。1964年には「質屋」でベルリン国際映画祭男優賞受賞。2002年7月9日他界。
他の出演作は、「オクラホマ!」、「乙女座殺人事件」、「悪魔の棲む家」。「魔の山」。「気まぐれな狂気」、「夢の旅路」、「クレイジー・イン・アラバマ」、「ドクトル・ジバゴ」などがある。
★主演女優賞:キャサリン・ヘプパーン招かれざる客
※「招かれざる客」はスタンリー・クレイマー製作・監督作。黒人で世界的に著名な青年医師ジョン(シドニー・ポワチエ)と、白人女性ジョーイ(キャサリン・ホートン)はハワイで知り合い、互いに愛し合う。ジョーイの母クリスティ(キャサリン・ヘップバーン)は、娘の婚約者が黒人であることに驚くが、娘の嬉々とした様子に、動揺は次第に喜びに変わる。だが、父のマット(スペンサー・トレイシー)は、そうはいかなかった。新聞社を経営し、人種差別と闘ってきたマットも、自分の娘のこととなれば、話はちがった。そしてジョンの両親もやって来る。
キャサリン・ヘップバーンは1907年5月12日コネチカット州ハートフォードで裕福な医者の娘として生まれる。ブリン・モーア大学でで心理学博士の学位を得た後、舞台を経て1932年に映画デビュー。1933年の「勝利の朝」で主演女優賞を初受賞した。更に1960年代に2度、そして1980年代に一度と50年に渡り4度主演女優賞を受賞している。受賞4回は俳優では最多である。ちなみにノミネートは12回でこれは2番目。受賞作、ノミネート作は、「勝利の朝(1933)」、「乙女よ嘆くな(1935)」、「フィラデルフィア物語(1940)」、「女性No.1(1942)」、「アフリカの女王(1951)」、「旅情(1955)」、「雨を降らす男(1956)」、「去年の夏 突然に(1959)」、「Long Day's Journey into Night(1962)」、「招かれざる客(1967)」、「冬のライオン(1968)」、「黄昏(1981)」の12作。2003年6月29日他界。
★助演男優賞:ジョージ・ケネディ暴力脱獄
※「暴力脱獄」はスチュアート・ローゼンバーグ監督作。原題は「COOL HAND LUKE(図々しいルーク)」。原作は実際に刑務所の経験があるドン・ピアーズの小説。
パーキングメーターを破ったルーク(ポール・ニューマン)は懲役2年の刑を言い渡された。刑務所仲間は強面の連中ばかりだったが、それ以上に、看守も猛者ぞろいだった。囚人と看守は絶えず反目していた。ルークの新入りらしからぬ図々しくて、容量のいい態度は仲間の反感を買い、とくにボスのドラグライン(ジョージ・ケネディ)は気に入らなかった。ある日2人は命をかけての殴り合いとなり、ついにルークが勝つ。リーダーはドラグラインからルークの手に渡った。数日後、病に老いたルークの母(ジョー・V・フリート)が訪ねてきた。面会時間が切れて、母を見送った時、ルークは、もう母に会うことはあるまい、と思う。そして、母の死を知らせる電報が届く。
ジョージ・ケネディは、1925年2月18日ニューヨーク生まれ。父はオーケストラの指揮者、母はヴォードビルのダンサー。2歳で舞台に立ち、7歳でラジオのディスク・ジョッキーを務めた。17歳で第二次世界大戦に従軍、陸軍のラジオ関係の仕事をした。60年映画デビュー。主な出演作は、「シャレード」、「荒野の七人」、ジェームズ・スチュワート主演「シェナンドー河」、「エアポート'75」、「大地震」、「アイガー・サンクション」、「人間の証明」、「エアポート’80」、「裸の銃を持つ男」。「裸の銃を持つ男 PART2 1/2」、「裸の銃を持つ男 PART33 1/3」。
★助演女優賞:エステル・パーソンズ俺たちに明日はない
※「俺たちに明日はない」はアーサー・ペン監督のアメリカン・ニューシネマの金字塔的作品。クライド(ウォーレン・ベイティ)が駐車中の車を盗もうとした時、ボニー(フェイ・ダナウェイ)と出会う。気が合った2人は、次々と犯行をくり返す。それにつれて2人の仲も次第に深くなっていった。ほどなくC・W(マイケル・J・ポラード)を加え、自動車泥棒でかせぎまくった。しかし、クライドの兄バック(ジーン・ハックマン)とその女房ブランシュ(エステル・パーソンズ)加わり、ボニーとブランシュが気が合わず、調子が狂いだす。
エステル・パーソンズのたの出演作は、「リチャードを探して」(1996年)、「ボーイズ・オン・ザ・サイド」(1995年)、「ディック・トレイシー」(1990年)、「父の肖像」、「レーチェル レーチェル」(1968年)などがあある。

ベネチア映画祭
★作品賞:昼顔 監督:ルイス・ブニュエル
※ジョゼフ・ケッセルの同名小説の映画化。セブリーヌ(カトリーヌ・ドヌーブ)とピエール(ジャン・ソレル)は、幸せそのものの若夫婦。だが、セブリーヌは八つの時の異常な経験がトラウマとなって妖しい妄想にかられることがあった。ある時、セブリーヌは友人のルネ(マーシャ・メリル)から、良家の夫人たちが、夫には内証で売春をしている事を聞き、大きな衝撃を受けたが、強くひかれるものもあった。一時は内心のうずきを抑えたもののセブリーヌは、自分でもわからないまま、そういう女たちがいる家を訪ねる。
★主演男優賞:リュビサ・サマルビッチ「夜明け」
★主演女優賞:シャーリー・ナイト「ダッチマン」
※シャーリー・ナイトは、1937年7月5日カンザス州生まれ。UCLAで学ぶ。TVを経て、1959年「野獣部隊」で映画デビューし、1960年「階段の上の暗闇」、1961年、リチャード・ブルックス監督、 ポール・ニューマン主演「渇いた太陽」でアカデミー助演女優賞の候補となる。

カンヌ映画祭
★パルムドール:欲望 監督:ミケランジェロ・アントニオーニ
※深夜の公園でカップルを盗み撮りした売れっ子カメラマンのトーマス(デヴィッド・ヘミングス)。そのことに気づいたカップルの女性(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)は、彼にネガを出せと迫る。彼女に別のネガを渡したトーマスが本物を現像してみると、そこに映されていたものは…。
★監督賞:フェレンツ・コーシャ「一万の太陽」
★主演男優賞:オデッド・コトラー「一人の子供のための3日」
★主演女優賞:ピア・デゲルマルクみじかくも美しく燃え
※「みじかくも美しく燃え」は、脚本・編集も担当したボー・ヴィーデルベリ監督作。夏も終りに近いスウェーデンの片田舎。妻子ある伯爵のスパーレ中尉(トミー・ベルグレン)は、美しいサーカスの娘エルヴィラ(ピア・デゲルマルク)と駆け落ちする。友人の説得も聞き入れず、恋の高揚のままに逃避行を重ねる日々。手配書が回るなか、ふたりは森の奥へ奥へと分け入っていく。1889年、スウェーデンで実際に起こった事件がモデル。
ボー・ヴィーデルベリの他の出演作は、「鏡の国の戦争(コロンビア・トライスター ウォー・ムービーズ・コレクションBOX 2 [冷徹な戦場編]に収録)」、「さよならを言わないで」などがある。
★審査員特別賞:
できごと 監督:ジョセフ・ロージー
※中年の大学教授スティーブン(ダーク・ボガード)は教え子のアンナ(ジャクリーヌ・ササール)に惹かれていくが、彼女は婚約者ウィリアム(マイケル・ヨーク)以外にスティーブンの同僚チャーリー(スタンリー・ベイカー)とも関係を持っていた。
ジョセフ・ロージーは赤狩りでハリウッドを追われ、イギリスに亡命する。その後も5年あまり、自分の名前では作品を発表できない状態が続き、やむを得ず3つの変名で映画を撮っていた。その後一度もアメリカに戻ることなく、ヨーロッパで、映画をとり続けた。他の作品は、「緑色の髪の少年」、「恋」(1971年)、「パリの灯は遠く」(1976年)、「エヴァの匂い」(1962年)、「暗殺者のメロディ」(1972年) 、「召使」(1963年) などがある。
☆ジプシーの唄をきいた(ユーゴスラビア)
★国際批評家賞:
☆できごと(英)
☆ジプシーの唄をきいた(ユーゴスラビア)

★この年の主要な作品
モダン・ミリー 監督:ジョージ・ロイ・ヒル
※チャールストン華やかなりし1920年代、田舎からニューヨークへ出てきたミリー(ジュリー・アンドリュース)は、瞬く間にモダン・ガールに変身。そして彼女は二枚目若社長トレヴァー(ジェームズ・フォックス)に熱を上げるが、彼は女優ドロシー(メアリー・タイラー・ムーア)に夢中だ。ある日、ドロシーがチャイナタウンに連れ去られてしまい、ミリーはトレヴァーに頼まれて彼女の救出に向かう。エルマー・バーンスタインがアカデミー賞作曲賞を、金持ち未亡人役のキャロル・チャニングがゴールデングローブ賞助演女優賞受賞。
キャメロット  監督:ジョシュア・ローガン
※アーサー王伝説をテーマにしたミュージカル。他国との争いに常に勝利したアーサー王(リチャード・ハリス)は、力のみが正義なのか?と疑う。王妃グエナビア(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)の賛成をえて、アーサー王は新しい騎士制度の創設を思いたち、すべての国王に武器を捨て我がもとへ集まれと招いた。こうして円卓の騎士と、平和の楽園「キャメロット」が生れた。呼びかけは海峡をこえ、フランスの騎士ランスロット(フランコ・ネロ)もそれに応じた。アーサー王への献身を誓ったのちの宴席でランスロットははじめてグエナビアを知り、その美しさに抑えがたい愛を感じた。道ならぬ恋の苦しみから逃れるため、ランスロットは剣の遠征に出発する。原作はT・H・ホワイトの小説「円卓の騎士」。
いつも二人で 監督 :スタンリー・ドーネン
※原作はフレドリック・ラファエル「愛情の限界」。結婚20年で倦怠期となったマーク(アルバート・フィニー)とジョアンナ(オードリー・ヘプバーン)が再び愛を取り戻すためにフランスへ旅行に出かける。オードリー・ヘプバーンとスタンリー・ドーネン監督は「シャレード」に続くコンビ作。オードリー・ヘプバーンは、当時、離婚騒動の真っ最中だったため、そのリアルな演技が話題を呼び、オードリーの主演作の中で最高と評価する批評家もいた。DVDは「オードリー・ヘプバーン セット」として、「おしゃれ泥棒」「噂の二人」「許されざる者」と共に収録されている。
暗くなるまで待って 監督:テレンス・ヤング
※カナダからニューヨークに帰る途中に知り合った女から、夫のサム(エフレム・ジンバリスト・ジュニア)が人形を預かって来たことで、盲目の妻スージー(オードリー・ヘップバーン)は、思いがけない事件にまきこまれる。人形の中には、ヘロインが縫いこまれていたのだ。そのヘロインをとり戻すべくマイク(リチャード・クレンナ)、カルリーノ、そして犯罪組織のリーダー・ロート(アラン・アーキン)の3人が、スージーのアパートに集まる。
ベトナムから遠く離れて 監督:ジャン=リュック・ゴダールほか。
※ベトナム戦争を、このまま傍観することはできないという意図のもとに、アラン・レネ、ウィリアム・クライン、ヨリス・イベンス、アニエス・ヴァルダ、クロード・ルルーシュ、ジャン・リュック・ゴダールら六人の映画作家が、それぞれ自由な立場で、南ベトナム民族解放戦線への連帯意識を表明した作品。
007は二度死ぬ 監督:ルイス・ギルバート
※米ソ両国の直接対決を目論む巨大犯罪組織スペクターの陰謀を阻止すべく、英国諜報部員007ことジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)は日本に赴く。若林映子, 浜美枝, 丹波哲郎、ドナルド・プレザンスらが出演。
私は好奇心の強い女 監督:ヴィルゴット・シェーマン
※1968年にアメリカでの公開をめぐって裁判となり、sノーマン・メイラーをはじめとする知識人が徹底擁護の論陣を張ってノーカット上映が許可され、ポルノ解禁の火付け役になった伝説的な作品。主演はレナ・ニーマン、ボリエ・アールステッド


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