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1960年代

1968年の映画(DVD)

1968年
アカデミー賞
★作品賞:オリバー! 監督:キャロル・リード
※19世紀のロンドン。孤児オリバー(マーク・レスター)たちは、フェイギン(ロン・ムーディ)率いる盗賊団に拾われて手下にさせられ、さまざまな体験をするが、やがてオリバーが上流階級の子息であることがわかる。アカデミー賞作品・監督・美術監督・ミュージカル音楽・サウンド5部門受賞。
★監督賞:キャロル・リード「オリバー」
※キャロル・リードは、1906年12月30日ロンドン生まれ。父は俳優。カンタベリーで教育を受け、十代から俳優、台詞監督、助監督を経て1934年に“Midshipman Easy”で監督デビュー。1953年映画監督として初めてナイトの称号を受ける。1976年4月25日他界。他の主な作品は、「最後の突撃」(1944)、「邪魔者は殺せ」(1947)、「落ちた偶像」(1948)、「第三の男」(1949)、「空中ぶらんこ」(1956)、「ハバナの男」(1959)、「フォロー・ミー」(1972) 。
★主演男優賞:クリフ・ロバートソンアルジャーノンに花束を」原題「Charly」、公開時の邦題「まごころを君に」
※「アルジャーノンに花束を」は、ダニエル・キースの小説「アルジャーノンに花束を」をラルフ・ネルソンが製作、監督した。肉体的には大人だが、精神的には子供の青年チャーリー(クリフ・ロバートソン)は、脳手術によって一般人を上回る知能を身につける。親身になってくれた夜学の女教師アリス(クレア・ブルーム)との恋も成就し、順風満帆な日々を送っていた。ある日彼と同様の手術を施されたねずみのアルジャーノンの死を目撃し、彼は悲しみと恐怖のどん底につき落とされる。
★主演女優賞:
キャサリン・ヘプバーン冬のライオン
※「冬のライオン」はアンソニー・ハーベイ監督作。1183年、イギリス国王ヘンリー二世(ピーター・オトゥール)は、後継者を決めるために一族である、幽閉の身の王妃エレオノール・ダキテーヌ(キャサリン・ヘップバーン)、長子リチャード(アンソニー・ホプキンズ)、次男ジェフリー(ジョン・キャッスル)、末子ジョン(ナイジェル・テリー)を召集した。そこに、フランス国王フィリップ(ティモシー・ダルトン)とその姉で、王の愛人アレース(ジェーン・メロウ)が加わった。そこでは、一族の複雑な家族関係を背景に、権力を巡る巧妙な駆け引き、愛と憎しみが激しくぶつかり合う。
バーブラ・ストレイザンドファニー・ガール
※ウィリアム・ワイラー監督作。踊り子ファニー・ブライス(バーブラ・ストレイサンド)は、はいつも失敗ばかりで、コーラスからもはずされたが観客にはこれが大いに受け、劇場主キーニーは今までよりも高給で彼女を雇わねばならなかった。ファニーのショウは話題となり、ジーグフェルド(ウォルター・ピジョン)一座のコメディアン・シンガーとして引き抜かれ、人気スターになってゆく。そんな時、以前ファニーを引き抜こうとしたギャンブラーのニック(オマー・シャリフ)が彼女の前に再び現れる。
ステージ・シーンの演出はハーバート・ロス。ジーグフェルド・フォリーズの名優、ファニー・ブライスの伝記をミュージカルにした舞台劇の映画化だが、バーブラ・ストレイザンドはこの舞台でデビューを果たしており、まさに当たり役。
★助演男優賞:ジャック・アルバートソン「The Subject Was Roses」
※ジャック・アルバートソンは1907年6月16日、マサチューセッツ州マルデン生まれ。「三十四丁目の奇蹟」、「愛情物語」、「酒とバラの日々」、「女房の殺し方教えます」、「ポセイドン・アドベンチャー」、「夢のチョコレート工場」、ゾンビ映画「ゾンゲリア」などに出演している。1981年11月25日死去。
「The Subject Was Roses」では、1962年の「ハッド」でアカデミー主演女優賞を受賞したパトリシア・ニールが主演女優賞にノミネートされた。
★助演女優賞:ルース・ゴードンローズマリーの赤ちゃん
※「ローズマリーの赤ちゃん」はロマン・ポランスキー脚本・監督作。マンハッタンの古いアパートに新婚のローズマリー(ミア・ファロー)と夫の俳優ガイ(ジョン・カサベテス)が引っ越してきた。ある日、隣室のミニー夫人(ルース・ゴードン)が作ったデザートを食べたローズマリーは、気分が悪くなり、その夜、毛むくじゃらの悪魔に犯される夢を見る。やがてローズマリーは妊娠するが、彼女の身の回りで不可解なことが続いて起こる。
ルース・ゴードンは、1896年10月30日、マサチューセッツ州生まれ。1965年、ロバート・マリガン監督、ロバート・レッドフォード、ナタリー・ウッド主演の「サンセット物語」でアカデミー助演女優賞を受賞。他に、当時79歳で出演し、シリーズ最高齢の★★役を演じた「刑事コロンボ」、短気で頑固な主人公の母親役で存在感を示した、クリント・イーストウッド主演の「ダーティファイター」と続編「ダーティファイター 燃えよ鉄拳」などがある。

ベネチア映画祭
★作品賞:Artisten in der zirkushuppel:ratlos(アレクサンデル・クリューゲ)
★主演男優賞:ジョン・マーレイ「フェイシズ」
※「フェイシズ」は監督2作目で脚本も書いたジョン・カサヴェテス。リチャード(ジョン・マーレイ)と妻マリア(リン・カーリン)の冷めてしまった中年夫婦の関係を中心として、リチャードの旧友フレディ(フレッド・ドレイパー)と娼婦ジェニー(ジーナ・ローランズ)を加えた2日間の出来事。
ジョン・マーレイは、「ある愛の詩」、「ゴッドファーザー」(ハリウッドで絶大な権力を持つプロデューサー、ウォルツ役)、「3人のゴースト」などに出演している。
★主演女優賞:ラウラ・ベッティテオレマ
※「テオレマ」は、ピエル・パオロ・パゾリーニ監督作。ミラノの高級住宅街に住むブルジョワ一家。父のパオロ(マッシモ・ジロッティ)は大工場主、 美しい母ルチア(シルヴァーナ・マンガーノ)、高校生の長男ピエトロ(アレドレ・ホセ・クルス)、 女学生の長女オデッタ(アンヌ・ヴィアゼムスキー)、それに家政婦エミリア(ラウラ・ベッティ)の五人がいる。ある日、「明日着く」との名無し電報があり、翌日、パーティーにきた見知らぬ不思議な青年(テレンス・スタンプ)は そのまま邸にとどまることになる。しかしその後、家族に異様な変化が・・・。
ラウラ・ベッティは、何故か神の生まれ変わりのような存在として村人たちに崇め奉られる家政婦で、美しい青年を愛する事で神の啓示を受けた聖女のように変化していくエミーリアを演じた。また、彼女はパゾリーニの死後もパゾリーニ財団を管理している。

カンヌ映画祭
※五月革命のため中止

★この年の主要な作品
2001年宇宙の旅  監督:スタンリー・キューブリック
※これは、キューブリックアーサー・C・クラークがアイデアを出し、クラークが小説としてまとめ、後に二人で脚本し、キューブリックが監督したSF映画である。SF映画としては例外的と言えるほど、科学的に正しく描写されている事でも評価されている。また、「ツァラトゥストラはかく語りき」、「美しく青きドナウ」、リゲティの「ルクス・エテルナ」や「アトモスフェール」など、クラシック音楽が効果的に用いられた。アカデミー賞特殊視覚効果賞とヒューゴー賞受賞。
400万年前の人類誕生以来、人類の進歩の過程で必ずその姿を現す黒石板モノリス。この謎の物体を解明するため、ボーマン船長(キア・デュリア)ら5人の科学者と、最高の性能をもつ人工知能HAL9000を乗せ、宇宙船ディスカバリー号が木星に旅立つ。
猿の惑星  監督:フランクリン・J・シャフナー
※宇宙飛行士のテイラー(チャールトン・ヘストン)たちは、宇宙に飛び立って1年6か月後、ある惑星に不時着した。その惑星は青々とした森、温暖な気候、そして呼吸可能な大気を持ち合わせていた。まさに地球のように。しかし、一見天国のようなその惑星は、実はまったく違う顔をもっていた。そこでは猿が支配者で、人間は猿の奴隷にされていたのだった。
原作は、フランスの作家ピエール・ブウルのSF小説「猿の惑星」だが、有色人種である日本軍の俘虜となった屈辱的な経験を題材として描かれたといわれている。
猿人の特殊メイクはアカデミー特別賞(メイクアップ)を受賞し、のちにメイクアップ賞が設立されるきっかけとなった。
バーバレラ 監督:ロジェ・バディム
※ジャン・クロード・フォレストによるフランスのSFエロティックコミックの映画化。西暦4万年の未来。宇宙飛行士バーバレラ(ジェーン=フォンダ)は、全裸で、宇宙遊泳しながらヴァカンスを楽しんでいたが、そこへ大統領から、地球壊滅の凶器ともなる「宇宙破壊光線」を発明したまま行方をくらました若きマッド・サイエンティスト、デュラン・デュランを探すという秘密指令が下る。宇宙の運命を背負ってバーバレラはレーザー銃とセックスを武器に広大なる宇宙に旅立つ。ジェーン・フォンダのセクシー・ボデーとあえぎ声、無重力ストリップや、オルガスマトロンと名づけられた性的拷問装置など、セクシー・アイデア満載。
ブリット 監督:ピーター・イエーツ
※警官ブリット(スティーブ・マックイーン)が、野心的な政治家チャーマース上院議員(ロバート・ヴォーン)に、シンジケートをつぶすための公聴会の重要証人を護衛するよう依頼される。しかし、ブリットの非番中に、かくまっていたホテルに殺し屋が現れ、刑事と証人が撃たれる。事件に疑問を感じたブリットは、チャーマースの追及にもかかわらず犯人を見つけようとする。
坂道の多いサンフランシスコの公道で繰り広げたスタントなしのカーチェイスシーンはこの映画のハイライト。
ブリットの恋人にジャクリーヌ・ビセット
ロミオとジュリエット 監督:フランコ・ゼフィレッリ
※長年敵対する家同士のロミオ(レナード・ホワイティング)とジュリエット(オリヴィア・ハッセー)は、互いに深く愛しあいながらも、やがて悲劇的結末へと突き進んでいく。数知れないほど舞台や映画になったシェイクスピアの悲劇をフランコ・ゼフィレッリ監督が斬新で若々しいスタイルで描いた。


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